インドネシアでのお酒事情について【最新版】

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インドネシアでは昨年(2015年4月16日)より、国内のコンビニエンスストアなどの小さなお店ではアルコールの販売が禁止され小売り店での販売禁止が続いています。

正しくは今(2016年9月時点)の段階では、売り場総面積が、400平方メートル未満の店舗ではアルコール飲料の販売が禁止されているのです。

そのため、例えば、「お酒を今日は飲みたい!」となれば、いわゆる地域の大き目のスーパー(RANCH MARKET)やカフェ、レストランに行かないとお酒が買えなかったり、お酒を飲むことができないのが現状です。

そして、今年(2016年)に入ってからその規制はさらに強まりつつありましたが、ここ最近では「インドネシアでのお酒の規制」についてやや風向きが変わってきた感があるようなので最新事情をお伝えしたいと思います。

■インドネシアはなぜ、お酒が飲みにくい環境なのか?

インドネシアではなぜ、ここまでお酒が飲みにくい状況になってしまったのでしょう。。

「以前のインドネシア」を知っている方にとっては本当にここ数年の変化については戸惑いをもたれる方も多いのではないでしょうか。

1:インドネシアの宗教上の観点から

はじめに、イスラム教の信仰度合いや個人差はありますがが、イスラム教徒は基本、アルコールを口にしてはいけません。

インドネシアは、世界で最もイスラム教徒が多く住んでいる国です。そのため、「アルコールを口にすること=イスラムの教えのタブー」と考える人も多くアルコール類の購入を控え、現在はコンビニなどでは販売されなくなったことが1つの要因といえます。

そして、日本でも最近耳にする機会が増えているハラルフード。厳格なモスリム(イスラム教徒)は食べ物にも細かく制限があり、「口にしてよい食べ物」、「口にできない食べ物」が決まっています。

そのため、インドネシアでは、「お酒」が置いてあるお店=立ち寄るべきでないお店という風習も出てきているといえます。

2:密造酒による犯罪や健康被害を防ぐため

こちらはインドネシアのローカル的な部分に接した方でないと知らない/分からない問題といえますが、インドネシアでは、ほんの7~8年程前までは様々なお酒が混ぜられ、ビニール袋に入った状態でワルン等で売られ、買うことができた時代がありました。

いわゆる、正式でないお酒=密造酒ですね。。

私も少し勧められ口にしたことがありますが、赤ワイン、安いウイスキー等をとにかく一緒に混ぜただけの、アルコール度数も分からないビニール袋に入った味としてはまずい、酔うためだけに飲むような、お酒でした。

当然、販売元は分からず一時期、悪ふざけで飲んだ若者が死亡してしまったり、時に酔った勢いで事故に巻き込まれてしまった等の事件も起きてしまったため、今では強く禁止されています。

そんな理由からも、今のインドネシアではお酒が飲みにくい環境になっていると
いえます。

■インドネシア人のアルコールの年間消費量は

インドネシアでは1人あたり年間のアルコールの消費量が少なく、男性だけを見ても、日本の男性1人あたりのアルコール消費量は年間で平均10.4リットルに対して、インドネシアでは、わずか1.08リットルとなっています。

日本のおよそ10分の1のアルコール消費量だということが分かります。
(ちなみに世界第一位は、ベラルーシの年間平均27.5リットルとのことです)

つまり、インドネシアでは世界的な観光地である「バリ島」を除いて、アルコールをそれほど販売しなくても困ることはないということが1つの判断といえます。
(バリ島はインドネシアには珍しくヒンズー教徒が多かったり、海外からの観光者が多いことが理由)

インドネシアのジャカルタなどには、海外の駐在員や仕事で訪れてくる方も多いため、本当になんとかしてほしい問題ではありますね。

個人的にも好きなインドネシアのビールBINTANG BEERですが、呑む機会が減ってきそうです。

■インドネシアのお酒規制の今後について

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2016年9月に入り、インドネシア国内のニュースでも毎日のように話題となっていますが、インドネシア国会の審議の対象となっているアルコール飲料規制法案をめぐり、お酒(アルコール)規制に対して反対意見も最近は多くなってきているようです

2016年4月から始まっているインドネシアでの小売店でのお酒の販売禁止法案ですが、本来の目的としては、「健康被害や犯罪、密造酒による事故などを未然に防ぐため」という目的でしたが、大胆な規制によって国内酒類業界への打撃や、大幅な税収減少の懸念も出ているためのようです。

インドネシアのアチェ州では国内でも唯一、イスラム法が施行され、アルコール販売自体が完全に禁止されている州が実はあります。

州ごとに「お酒」に関する見解、線引きは様々になりつつあり、現段階としては、宗教上の理由などで酒類の取扱い方法が、各地でそれぞれ異なることは考慮した上で、「状況に応じ一部許可を出すなどしていく方向で話を進める」となってきています。

色々な理由に、やや無理やりこじつけながらも、小売店でのお酒販売が今の段階では禁止されているインドネシア。当然、お酒業界からは大きな反対と共にインドネシア政府も酒税税収は増やしたいと考えているようで、目標としては、今の段階でおよそ5兆1千億ルピアの酒税税収を、2019年には、9兆ルピアまで増やしたいとのこと。

また、「密造酒などの飲酒による死亡事件が多発しているが、販売規制だけでなく生産や流通についても規制・管理しなければ意味はない」との見方が強まっているといえます。

インドネシアのお酒。お酒といってもあくまでビールが大半です。

インドネシアを訪れた人ならお分かりかと思いますが、インドネシアで見かけるビール、「ビンタン」に「アンカー」は、外国人からも人気が高いビールです。

反対に、インドネシアでは「ワイン」や「スピリッツ類」といったお酒はあまり見かけることが多くはありません。

決して「販売していない」訳ではなく、アルコール売り場に行くと、販売はされていますが、ワイン等でも安くても4000円~とインドネシア庶民には手が届きにくい価格となってしまっているのです。

日本よりもビール以外のお酒が高く、手元に届きにくくなってしまっているインドネシア。。いまだにウイスキー等の税関で没収したお酒を知人/友人に販売し、副業としている警察官も多いといわれています。

2016年4月の法案から、今月に入り″ようやく?”お酒の規制がゆるくなるような話がジャカルタでは聞けるようになりつつあります。

私の住むジャカルタでは来年2月には「ジャカルタ州知事選挙」があります。候補者の中には華僑育ちの「お酒」に関して寛容な人も立候補したようですので、新たな動きがありましたらまた、お伝えしたいと思います。

ブロックMなどにある日本人客や外国人客向けの居酒屋やお店ではまだまだお酒が飲める環境にはあるとはいえ、ここ1,2年のアルコール類の価格上昇には頭が痛い方も多いと思います。
1日でも早いうちに値上げや規制の歯止めがかかってほしいものですね。

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コメント

  1. 小林 隼人 より:

    こんにちは!
    突然コメントすいません。

    私、都内の大学で国際関係について勉強している大学三年生です。
    今度、国際マーケティングという授業の中で二つの班に分かれてディベートするのですが、議題が
    「居酒屋鳥貴族はインドネシア進出をするべきかどうか。」
    というものです。
    私たちのグループは「進出するべき」の肯定側です。

    しかし、このブログを読んで正直勝ち目がないと思っています。笑
    何かインドネシアに居酒屋が進出するメリットや成功するであろうとなる証拠、情報があれは教えていただきたいのですが、ご協力よろしくお願い致します。

    • ルピア より:

      小林様、
      コメントありがとうございます。

      日々、ジャカルタで生活している身として
      一部、私見を含めお伝えさせて頂くと、

      1:お客様となる対象者は日本人orインドネシア人

      2:立地(ヒンズー教徒でお酒が可能なバリなのか、
      イスラム教徒が大多数のその他地域なのか)

      3:提供する食べ物
      によって変わるかと・・・というのがご返答となります。

      1においては、日本人駐在員の多くがほぼ毎晩のように、
      ブロックM地域に集まります。クオリティーは別ですが、
      日本食(日本食まがいなモノ)も多くのお店で提供されています。

      2においては、外国人観光客の多いバリ島であれば、
      お酒がよく出る印象はありますが、インドネシア自体、
      一人あたりのお酒においての消費量は世界的にみても
      相当下位です。有名どころのビールですと、ビンタン
      (インドネシア語で「星」)が挙げられます。

      3においては、お客様の対象がインドネシア人であれば、
      味付けを変えないと難しいかと思います。
      豚肉は宗教的に無理ですが、最近はハラルに拘る方もおられますし、
      味付けは極端に甘いか、自家製やABC等のサンバルで極端に辛い
      食べ物が好まれます。

      以上、端的ですがお答えできる範囲で今後、更に疑問点や
      質問がございましたら、ご連絡ください。

      コメントありがとうございました。

  2. 小林 隼人 より:

    ご丁寧な返信誠にありがとうございます。

    それらの点をしっかりと認識して、今度のディベートに参考にしたいと思います。

    本当にありがとうございました!